2019/01/09

文系(社会科学系)大学院生が応用情報技術者試験(AP)に合格した際に得た知見を共有する

基本情報技術者試験を受験し合格したのが平成27年の春,それから3年半の空白を経て応用情報技術者試験を受けて運良く合格した.基本情報のときにも“文系的”取り組み方について整理したので,今回も同じように知見を共有したいと思う.

さて、平成27年度春期の基本情報技術者試験の合格発表があり、私も無事合格することができた。自己採点で多少の自信はあったが、やはり実際に結果を見てようやく安心した、といったところだ。 同じく文系で基本情報技術者試験を受けようとする人の役に少しでも立てるように、この記事では文...

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バックグラウンド

まずはスペック.

  • 所属:社会科学系大学院・修士課程2年
  • プログラミング経験:趣味程度で約5年(Java・JavaScript・Python)
  • 情報系既所有資格:基本情報技術者

パソコンは長いこと触っているので,一般レベルで言えば知識はある方ではあるけど,情報系の専攻ではないので専門知識はほとんどない.

プログラミングも「一応書ける」程度で実用レベルにない.強いて言うなら研究で使ったPythonは簡単なシミュレーション・統計分析で使えるので3言語の中で一番使い込んだ.

基本情報技術者の合格は3年半前でその時の内容はほとんど全部忘れていた.

3年半の沈黙を経て何故今さら応用情報を受ける気になったかというと,就職先の絡みである.

情報系に就職するため,少なくとも基本情報(FE)は最低限求められるところなのだが,幸いなことにそれは3年半前に取得済み.未取得の内定者は内定者研修等でFEの参考書を配布されたり,講義を受ける機会を与えられたりしているのだが,せっかくアドバンテージがあるので更に一歩進んでやろうかと思った次第.どうせ入社後も継続してこの手の資格の勉強はしなければいけないと思うし,であれば学生のうちに助走をつけておいたほうが楽という判断.

時系列と問題選択

内定先のFE云々の話を聞いたのが7月.その時点で秋期試験の申込みに間に合ったので,2ヶ月ちょいの勉強ではさすがに厳しいかと思いつつ,間に夏休みも挟むのでワンチャンなんとかなるか,ということで強行した.

記憶が確かならFEのときは勉強時間を確保するために受験を半年延期したのだが,今回はできれば入社前にAPを取得してしまいたい(次回の春期試験は入社直後)ということもあって,珍しく慎重さをかなぐり捨てた.

午前問題は全問必答で4択問題.60%以上正解で午前はパスになる.逆に言うと4割は間違えられるので知識詰め込みでなんとかなると判断.

一方午後は必須のセキュリティに関する設問の他,以下から4問を選択する必要がある.

  • ストラテジ(経営戦略)
  • プロジェクトマネジメント
  • サービスマネジメント
  • システム監査
  • システムアーキテクチャ
  • ネットワーク
  • データベース
  • 組込みシステム開発
  • 情報システム開発
  • プログラミング(アルゴリズム)

そして最初の4つはいわゆる文系的な設問である.つまり(この記事を読んでそうな人なら当然知っていると思うが)いわゆる理系的な設問を選択することなく合格することが可能になる.これは(今は知らないけど,当時は)2問は確実に情報系の設問を選択することを強いられたFEとの大きな違いになる.

ただし,AP午後問題は記述問題がある都合上,「国語の問題」とも言われ解釈が多様になりがちな文系的設問は減点されやすいように思うのも事実.FEの感想でも述べたが,文系の人間でも勉強に時間をかけられるならば,安定した得点源になる情報系科目を持っておくというのも有力な戦略になりうると思う.そもそも文系の人間だから国語の問題が得意なわけではない.

前述の通り今回は勉強の時間が非常に限られているので,今回は「国語の問題」で博打に打って出ることにした.

勉強方法

午前問題対策

各所で言われているとおり午前は過去問演習が最も効果的である.過去問の使い回しもあるので,過去問をほとんど完璧にしておけば短時間の勉強でも6割を獲得することは難しくない.

そういう事情もあって過去問演習だけやっていれば良い!という意見も多いが,個人的には一度網羅的に情報を把握できる参考書の使用を薦める.

こういうやつ.種類は色々あるがそれは好みで良いと思う.

使い方としては,過去問演習に入る前に「ざっと読む」.上の参考書には練習問題や演習問題がついているがそれはスキップして良い.

まずは「ざっと読む」ことで大体の出題範囲や,基本情報を既受験の場合は知識がどれくらい残っているかを確かめる.この段階で「全部覚えよう」としても無理だし,意味が無いのでそこまでしなくて良い.

そして過去問演習に移る.有名な応用情報技術者試験ドットコムの過去問演習は出先でも出来て便利なのだが,午後問題は腰を据えて勉強したいということもあり,過去問題集を買うのもアリかなと思う.

この手のやつはPDFファイルもついてくる問題集が便利で良い.

ひたすら過去問演習を繰り返していくと,最初はわけがわからない問題がたくさん出てくる.間違えた問題は過去問が繰り返し使われるという性格上「問題-解答」の対応を覚えて瞬時に解答できるようにするというのもアリなのだが,午後は記述問題があるということを考えると,午前問題の演習を通じて知識を定着させる覚え方をしたほうが最終的に効率が良い.

そこで役に立つのが先程挙げた参考書なのだ.最初に流し読みをしたときはわけがわからなった事項も,問題の中で取り上げられることでよりクリアに理解出来るようになるし,理解が進む.

最初は間違える問題がたくさんあっても心配いらない.2周目,3周目と過去問を周回すると正答率は指数関数的に上昇していく.最終的には「問題-解答」の対応を覚えてしまうレベルに達するのが望ましい……が,繰り返しになるがただ対応を覚えるだけではなくそれを説明できるようになっていることも重要.

午後問題対策

午前問題対策で知識が定着してきたところで午後問題対策に移る(逆に言うと定着するまでは午後問題に進むべきではないと思う).

いきなり問題演習に進みたくなるところだが,午後問題は記述方式の設問が多く「解き方のコツ」がある.闇雲に解いても標準的な正答を安定して導けない.

そこでまずこの「緑本」に取り組む.この書籍の特徴は,午後問題に特化し「何故このような解が正解なのか」そして「それをどのように導くか」が解説されているのが特徴で,他の参考書・問題集にない無二の存在である.

これで「解き方」を学んだところで早速問題に……取り掛かりたくなるのだが,その前に最初に挙げた参考書で更に知識の定着を図る.

何故かと言うと,毎年80問が出題される午前に対し,午後の過去問の“弾”は各分野で1問ずつしかない.闇雲に過去問に繰り返し取り組んでしまうと問題を覚えてしまう可能性がある.午前の場合はそれは喜ばしいことだが,午後の演習の場合はそれは全く嬉しくない.

というわけで緑本で解き方を学び,参考書で選択する分野の知識を更に詳しく身につけた上で過去問演習に進む,というのが良いと思う.

当日の心得

前日はしっかり寝て体調を整えるとかは,まあ当たり前なんだが.

当日の立ち回りで個人的におすすめしたいのは午前中の途中退出

繰り返しになるが午前中は過去問と同じ問題が出ることもあり,選択問題であるので時間が余る.というか,時間カツカツになるようなら勉強不足だ.

うっかりミス防止のために見直しをするのは大事だが,それでも時間は余るはずなので,途中退出してさっさと昼飯を食いに行くことをオススメする.

会場にもよるけど,周りに飲食店が少ないと混み合うし,早めに出てゆっくり昼飯を食べてコーヒーでも飲んで頭をしゃっきりさせてから午後の試験に臨むべし.

結果と感想

結果,午前:90点午後:85点で余裕の合格となった.

感想としては,文系側に位置しているとFEより楽だな,と.FEはプログラミング・アルゴリズムも含めてガチガチの情報系の設問を選択せざるを得ず,アルゴリズムなんて半泣きになりながらトレースしていたことを思い出す.

今回はそういうこともなく,特にストラテジ系は専攻と著しく関係があるので鼻くそをほじりながら解けた.

ただ,いわゆる文系的問題群はギャンブルだなという感想も同時に持った.

IPAに言わせると多分,記述の問題だろうと問題を読めば同じ答えが導かれるはずである,ということなんだろうけど,実際のところ参考書・問題集によって模範解答が違ったり,予備校の解答速報で答えが全然違ったりしているのが現状.

自分の解釈がIPAの解釈(敢えて正解とは言わない)と一致していなければ減点される. 記述問題の中間点もどこまで・どうやってついているかもわからない.となるとこれはもう運も絡んでくると言わざるをえないと思うのだ.

おわりに

ちゃんと勉強すれば2ヶ月でも十分合格は狙える.

記述の運ゲーも,良い方向に考えれば(多少知識不足があっても)1回目で相性の良い問題・模範解答が出てくれば実力以上の点が取れることもある.

基本情報よりは断然合格しやすいという印象なので,多少勉強時間が短めでも積極的に試行回数を増やしてみるのがいいと思う.

iPad+ApplePencilが帰省中の勉強に大活躍した.Bluetooth接続なので飛行機の中で使えないっぽいのだけがつらい.

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