2018/10/21

文系(社会科学系)大学院生が就活を乗り切ったので知見を共有します

(いわゆる)文系大学院生とかいう就活でのエンカウント率が異常に低い属性を持つ自分の就職活動を振り返り,得た知見を共有し,一般的に茨の道と言われる文系大学院生の就活の役に立てばと思いこの記事を書く.

基本スペック

まずは往年の某匿名掲示板にありがちなスペックから.

  • 修了(予定)年月
    2019年3月.いわゆる「19卒」.超絶売り手市場で恵まれた世代だったので,そのあたりは割り引いて考えてもらえればと.
  • 大学
    某国立大学.レベル的には「上の下と言いたい中の上」感.多くの場合「名前は聞いたことある」という反応なので,レベルの割に評価が高いように感じる.
  • 学問領域
    社会科学系.社会人経験から大学院へやってくる人はちょくちょくいるが,学部卒からの進学は少ない.
  • 研究対象
    ベースとしている社会科学に加え,いわゆる理系からもアプローチ可能な対象を扱っており,割と何でもアリな領域だった.

学部生がOpenESに書くような自己紹介とはだいぶ違うが,そもそも研究以外のこと(サークルとかアルバイトとか)を自己アピールに使わない(特殊エピソードがあれば別だが)ので,就活の時に主に使ったものとしては,このくらいのスッキリした感じのスペックになる.

就活時系列

まずはGoogleカレンダーを眺めながら,サクっと時系列で振り返ってみる.

M1夏:インターン解禁

確か6月だったと思うが,19卒向けナビサイトがオープンし夏インターンの申込みが活発化した.その時点では明確なビジョンもなにもないまま,某大手運輸業のインターンに申し込み,書類選考(小論文)を通過するも面接で落ちた.

結果的にこの企業のインターンには参加できなかったのだが,書類選考を通過するあたり文系院生だからといって門前払いって感じでもないんだなという印象を持った.そういう意味では落ちたくせに当初よりは明るい未来を見た.

9月に入って1社だけ2Daysインターンシップに参加した.一応インターン参加者向けの座談会が冬になって行われたので,インターン参加者がやや優遇はされていたが,採用に直結するようなものではなかった.ガチガチの日系だとそういうところが多い.内定がほしいという観点だけから言えば夏のインターンは行かなくても良かったと思う.

結局夏休み修了までやった就活といえば2社のインターンに申し込んで1社参加しただけ.この時期の学部生は割と積極的にインターンとかをこなしてるみたいなので,相対的には結構なスロースターターだった.

M1秋:停滞

秋学期に入ると普通に講義もあり,バイトもあり,研究もありで就活は全くしなかった.

振り返ってみると学部生の頃はこの時期から講義をちょくちょく休む学部生が出てきていたので,彼らと比べるとやはり就活は出遅れていたと思う.

M1 3月:無職こわい

秋から冬にかけて,とある外資系企業のインターンシップに参加し,どういうわけか好評価を得てそのまま選考に進むものの最終面接で初お祈りを食らう.

思えばこの外資系コンサルでのお祈り(しかもゼミの飲み会の30分くらい前にそのメールが届いて大変だった)が尻に火を付け,2月下旬からようやく重い腰を上げて就活に力を入れ始める.

第1志望業界が採用人数の少ないところだったので,来春に無職になる危険性を重く見て採用人数の多い(そしてやりたいかはともかく自分に向いていそうな)業界にエントリーを乱発.

結果3月冒頭に内定が1つ出たものの,明らかにブラック臭いので同業界での就活を継続.その後,4月頭に少なくとも最初の内定先よりは良さそうなところから無事内定をゲット.それ以下の志望順位の会社の予定を一掃し,ここでようやく少し肩の荷が下りる.

M1 4月~:本命業界

3月は並行して本命の業界の説明会や座談会に参加.人生史上もっとも忙しい1ヶ月だった.

公式には6月から選考解禁となるが,やれ座談会だの懇談会だの質問会だのいう名目で4月以降足繁く東京へ.

本命業界は採用人数が少ないので厳しいだろうなあと思っていたが,数社惜しいところ(部長クラスの面接)まで行きつつも全敗で就活終了.結局4月頭に内定が出たところに入社を決めた.

就活を振り返って

「就活は苦しかったか?」

就活中だ,というとよく後輩に聞かれる質問はこれ.

苦しかったかどうかでいうと,確かに苦しい側面はあった.苦しいというか,このまま内定が出なかったら無職になるんだみたいな恐怖心が強かったと思う.

ただ,時系列を見てもらえれば分かるように,尻に火が付いたのが2月の中旬.内定が4月の頭.実質1ヶ月半がその恐怖心に苛まれた期間なので,もっと就活が長引いている人もいることを考えれば,ミジンコみたいなものなんだろうなと思う.

就活は苦しいだけではなかった 

ただ,苦しいことばかりではなかった.

というのも,面接を受ける中で,大学院の1年ちょっとの間でだいぶコミュニケーション能力が向上したなとか,そういうことを実感することが多かった.

そもそも多分自分はコミュニケーション能力というものを誤解していて,「人当たりが良い」とか「誰とでも明るく話せる」とか,そういう能力だと勘違いしていた.この観点から言うと私は完全にコミュ障になる.

ただ,就活を振り返ると,就活において要求されるコミュ力というのは「受け答えに適切に答える力」であって,別に面接官と過度に仲良くなる必要はない.

この観点から言うと,大学院のゼミはコミュニケーション能力の強化に凄く役立ったと思う.自分が何か発表をして教授からツッコミが入ってそれに答える.この一連の流れは面接での受け答えと変わらない.

それに気づいてからは面接も結構気楽にやれたし,通過率もそれほど悪くはなかった.

社会科学系院生の就活戦術

自己分析

まず第一にやるべきことは自己分析だ.

自分のことを一番知ってるのは自分だからそんなもんいるか!と言いたくなるのはわかるが,ここでいう自己分析とは純粋な自己分析ではなく,就活に使えるネタ探しとしての自己分析なのでやっておくことをオススメする.

ちなみにここで自己とは何か……と考え出すタイプは進学したほうが良い.PhDいっとく?

それも社会科学系じゃなくて人文系が良い.

冗談はさておき,「どうやって自己分析をするか」だ.院生だから考えるのは大好きなんだ!とか言って考え出しても思考がグルグルになってわけわかめになるのでおすすめしない.手っ取り早くツールを使うのが良い.

私が使ったのはコレ.

外資系コンサルに行った学部の同期からおすすめされた本.外コンの新入社員研修でもこれを使っているらしい.

大事なのは本当の自己ではなく(それも大事だけど),就活で使える自分の強みとそれを裏付けるエピソードだ.強みのトピックを色々考えるのは時間がかかる.そこはこの本でサクっと済ませてエピソード探しに時間を割いたほうが良いと思う.

滑り止め探し

一気に生々しい話になるが,「滑り止め」は持っておくべき.

周りを見ても社会科学系院生は比較的大手病になりやすい.それは大手を狙っていようがそうでなかろうが,院生を取るくらいの企業はある程度の規模感のところが多く,結果的に大手企業に集中しがちになるからである.そうなると恐ろしいのが大手病の末路,無内定である.

それを避けるためにやるのが滑り止め探しである.興味がそこまで強くなくても良い.とりあえず院生を採用していて,かつ採用人数が多めのところを探すのだ.

自分の場合,学部生の時に基本情報技術者を取っておいたのが非常に役に立った.ゼミのテーマもIT系と関連しているところもあり,プログラミングも趣味程度だができたのも+になった.

さて、平成27年度春期の基本情報技術者試験の合格発表があり、私も無事合格することができた。自己採点で多少の自信はあったが、やはり実際に結果を見てようやく安心した、といったところだ。 同じく文系で基本情報技術者試験を受けようとする人の役に少しでも立てるように、この記事では文...

基本情報技術者試験についての参考はこちらに.いい機会なのでちょっとだけリライトした(というかクッソ長いだけで役に立たない自分語りを全部消した).

SPI対策は絶対やっとけ

大学院にまで進学するやつはだいたい勉強が好きである.従って受験勉強も苦労しつつもそれなりに点を稼いできたタイプが多かろう.

そのため適性検査?対策なんていらんやろwと思いがちであるが,SPI対策は絶対やっとけということは強く申し上げておきたいと,このように思うわけであります.

「対策しとけ」というと言い過ぎだが,少なくともどういう問題が出て,自分がどれくらい解けるかということは一度確認したほうがいいと思う.というのも,我々の筆算の能力は大学4年+大学院1年で著しく衰えているからである.あまりの計算のできなさに吹くレベルだ.マジで割り算の筆算問題をそこそこの制限時間で解くテストとかやったら中学生の妹に負けると思う.計算ミス多すぎて.

それ以外にも高校の数学A(新課程でもあるのかは知らんが)でやったような集合とかの問題が出る.問題を解く上でスピード感も求められるので,そういう意味では懐かしのセンター試験にも近い.ただ,そういった能力は大学生活の中で失われている可能性が非常に高い.

一度学んだ内容ではあるから,少し確認すればカンは取り戻せるようになると思う.ただ,初見でやると爆死する可能性がある.だから問題集で確認はしたほうがいいと思った.

電卓も何も持ち込めないテストセンターでのSPIが一番しんどいので,その対策に一番時間を割いた.自宅で受けられるWebテストとかは割りとなんとかなる印象.

面接対策はいらない

巷では就活本とか言うのが乱発されているらしいが,耳くそのほうがまだ役に立つレベルで必要ない.

ドアをどう閉めたとか,椅子のどっち側に立ったとか,そんなしょーもないことを気にする人間が面接をしている会社は多分10年後には海の藻屑になっているだろう.

そもそも,面接で自分を取り繕って内定をもぎ取ったところで,会社の風土と自分の性格にミスマッチがあると後々苦しくなりそう.自然体で面接に臨んで,結果内定が出たらそこが相性が良いということになるんじゃなかろうか.

おわりに

まあこの段階で偉そうなことを言ったところで,結局就活が成功したか失敗したかというのは「内定が出たか」ではなく働き始めてから本当にわかること.

今は内定があるのでイキリ散らしているが,来年の今頃には死んだ目をしている可能性もあるわけだし,社会人になって落ち着いたらまた就職活動を振り返ってみたい.ブログを書ける精神状態なら,だけど.

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