α7IIのバッテリーの減り方が半端じゃ無いので,予備バッテリーを買わないならモバイルバッテリーは必須だなあ,と.
個人的には今持っている(3年くらい前に購入)モバイルバッテリーがあるけど,もし今から新しく買うとしたらどれがいいかという視点で探してみることにした.
選ぶポイント1:メーカー
モバイルバッテリーはカメラと違い,選ぶ基準はそれほど多くない.というかいちばん大事なのは容量で,それ以外にはあまり思いつかない.
基準が明確と言えば聞こえはいいが,逆に言うと選択肢の絞り込みが中々できない.「xxmAhのモバイルバッテリー」だけでは様々なメーカーの様々な商品がヒットしてしまい,選ぶのが困難.
そこで,まずはメーカーで絞り込んでみることにする.一応電気関連なので,あまりに怪しいメーカーのものを買うと発火したりしそうで怖いので……
今のAmazonや電器屋のラインナップを眺め,3年前に購入したときに選択肢にあがっていて,今も売れ続けているメーカーというとAnkerとcheeroかな,と.一定期間生き残っているメーカーであれば,ある程度は信頼できると思う.特にAnkerは自分自身3年間使い続けたということもあり,個人的に信頼しているメーカーである.
選ぶポイント2:容量
メーカーを絞り込んだところで,どれくらいの容量がふさわしいかを考えてみる.
公式サイトによれば,α7IIのバッテリーの容量は1020mAh.
いろんなブログを見ていると,だいたい1日持ち歩くなら3,4個バッテリーがあると安心という話らしいので,それを全てモバイルバッテリーで補うとすれば,おおめに見て5000mAhくらいの容量があれば安心,ということになる.
そう考えると今私の持っているものは1万数千mAhあったはずなので,過剰スペックな気もする.
選ぶポイント3:重さ
まあ当然だけど,同じ容量なら軽いほうがいいよね.
特にLCCでの旅行に可能性を見出した自分としては,持ち込み荷物の重さ制限に引っかからないために荷物はできる限り小さくしなければならない.
選ぶポイント4:充電の速さ
出先で充電するというシチュエーションから言えば,充電は早ければ早いほうが良い.移動中にバッテリーをつなげたが大して充電されていない!なんてなると意味がないのである.
本体購入時についてくる純正のACアダプターの出力は5V/1.5A.
5Vのほうはいいとして,大事なのは1.5A.出力が1.5A以上ないと純正ACアダプタを使ったときよりも充電が遅くなる.
最近の製品は充電するガジェットに合わせて流す電流の量を変える機能もついているし,スマホを同時に充電するなら,出力のアンペアは大きい方が良い.
Anker/cheeroの製品を2次元平面にプロットしてみる
オペレーションズ・リサーチ的にはDEAとかを使うようなタイプの意思決定になるが,メーカーを絞った上で気にするのは重さと容量なので,そこまでする必要もなくグラフを作れば十分かな,と.
そういうわけで,それぞれのメーカーの公式HPに載っている製品(ということは現行製品ということになるはずである)で,かつ出力のアンペアが2A以上のものをを2次元平面上にプロットしてみる(ポケモンコラボとかは除外した).
なんでそんな面倒なことをするかと言えば,思った以上にラインナップが豊富でどれを選べばよいか検討がつかなかったからである.
うーん.まあ,そりゃそうなるか.
わざわざ公式サイトをポチポチしてデータを集め,CSVファイルに書いてからRで読み込んでグラフまでを作ったが,わかった事実は容量が大きいほど重い(あたりまえ).
強いて言うなら,だいたい一直線上に並んでいて,製品・メーカーによって重さ/容量比はあまり変わらない,ということは発見.
わざわざRまで起動したのにしょーもない発見しかなかったのが悔しかったので単回帰分析をやってみたところ,重さ(g)=27.008745+0.019451*容量(mAh)ということであった.ちなみに重みは1%有意(心底どうでもいい).
更に無駄を重ねて,せっかく回帰分析したのでその直線をグラフ上に示してみた.
y軸が重さ,x軸が容量なので,ざっくりいうと示された回帰直線より下側のほうが容量の割に軽いモデルということになる.
強いて言うなら5000mAhあたりではcheeroのほうが容量の割に軽いのかなあと思うが,はっきり言って誤差の範囲でしょ,これは.
というわけで,しょーもない取り組みの結果言えることは,重さは大事だけど,少なくともAnker or cheeroなら同一容量での重さに差はあまりないので,気にしなくて良し!ということ
さすれば気にすべきは用途に応じた容量と,そして充電の速さなどのその他のプラス要素.その辺を考慮しながら良さげなバッテリーを探してみる.
5000mAh前後で良さげなモバイルバッテリー
前述のα7IIの充電需要から考えれば,この容量帯のモバイルバッテリーはα7II専用バッテリーとして使う可能性が高い.そのため,スマホとの同時充電を考える必要はなく,出力アンペアも最低1.5Aあれば良いので選択肢は多い.
AnkerならまずPowerCore Slim 5000.
小さい,薄い,軽い.持ち運びが容易で,α7IIをぶら下げてどこかに散歩に行くときなんかにはちょうどよいと思う.
もう一つ良さそうだなと思ったのがPowerCore Fusion 5000.
大きさ,重さこそPowerCore Slim 5000には敵わないが,バッテリーとしてだけではなくACアダプタとしても使える.
何が嬉しいかというと,ホテルとかで充電する時にUSBタップ代わりにも使える,ということ.持ち運ぶガジェットが多くタップも買うかなあと思っていたので,これを買えば一石二鳥.
Cheeroならcheero Grip 4 5200mAhとか.
色合いといい形といい,やや女性向け狙いなのかなという気もする.逆に言うと個人的にはあまり……
10000mAh前後で良さげなモバイルバッテリー
α7IIで使う5000mAhに加えて,スマホも充電する用途も加えるときの選択肢を探してみる.
スマホのバッテリーと言えばだいたい2000mAh前後かな,というのがだいたいの印象なので,7000mAhくらいあればα7II一日分とスマホ1回分くらいになるという計算になるのだが,調べてみると7000mAh前後は選択肢が少ない(上の回帰分析のグラフを見てもらえるとわかる.5000mAhと10000mAhの間が空白帯).
というわけで,7000mAh以上でラインナップが充実している最小帯ということで10000mAhから探してみることにした.
10000mAhくらいならPowerCore 13000一択かな,と.
AnkerのQuickCharge対応機は出力ポートが1つしかないものばかりで同時充電ができないので却下.
そしてcheero Power Plus 3 10050mAhだと2ポート合計の出力が2.4Aなので,スマホとα7IIを同時に充電すると充電速度が落ちる.その点,PowerCore 13000はポート毎に2.4A出力なのでその心配がない.
おわりに
ちょっとAnker贔屓っぽい感じになったが,依怙贔屓しているわけではなくかゆいところに手が届くものを出してるなあという印象.
Ankerはスペックで,cheeroはデザインで売ってるイメージもある.現に大学で女性が使ってるのはcheeroが多い印象を受ける.
上にも書いたとおり,Ankerとcheeroで同一容量での重さの違いは大差ないので,特に出力アンペアを気にしなくて良い5000mAh帯で選ぶならデザイン重視でcheeroというのも十分アリだと思う.
個人的に今回取り上げたバッテリーで一番気になるのはやはりPowerCore Fusion 5000かなあ.