2015/11/30

「火星カレー」に行ってきた。

前々から行きたかった池袋のカレー屋「火星カレー」に行ってきた。横浜から池袋は遠い。他に用事がないとなかなか池袋まで顔を出そうとはなりにくい。横浜というのは中途半端になんでもできてしまうから、私のような引きこもり気質の人間はなかなか多摩川を渡らなくなってしまう。

さて、この「火星カレー」を何で知ったかというと、オーナーが「ぼくのなつやすみ」の開発者だからだ。知っただけで行きたいとは思わないが、なかなか個性的なカレーということで興味を持った。カレーの肉に鹿や馬、カンガルーなんかも選べる。

残念ながら私は外食時に飯を撮影する趣味はあまりないので、肝心のカレーの画像はない。「火星カレー」と、目の前にある機械で調べれば色々と情報が出てくるだろう。加えて更に残念なことに、料理に詳しいわけでもないのでその詳細について語ることもできない。これもまた目の前の機械で調べていただければと思う。

何が言いたかったかというと、おいしいからオススメです、ということと、また池袋近くまで行くことがあれば行ってみようかな、ということだ。

2015/11/24

緩やかに死んでいく田舎の鉄道路線

JR北海道の来春80本減便方針 沿線自治体 現状維持、望む声強く

JR北海道は来年3月のダイヤ改正で普通列車約80本を減便(区間短縮を含む)する方針で、対象列車の沿線自治体に利用状況などを説明し、理解を求めている。大幅な減便となる路線の沿線では現状維持を求める声が強い一方で、「やむを得ない」と諦めも広がりつつある。減便と引き換えに、JRに地元の観光振興への協力を求める“条件闘争”の動きも出始めている。

(中略)

減便に対する自治体からの反発は強い。「地方の足を守るのがJRの役割。(減便は)絶対反対だ」。空知管内新十津川町の熊田義信町長はこう語気を強め、JRの姿勢を批判した。同町は、札沼線の終着駅の新十津川駅を観光振興に生かしていく考えだったが、同駅発着の列車が現在の1日3往復から1往復に減ることが伝えられ、戸惑いを隠さない。

JR北海道の来春80本減便方針 沿線自治体 現状維持、望む声強く

いよいよJR北海道の合理化が本格的に始まろうとしている。本業で赤字を垂れ流しつつもなあなあでここまできたわけだが、事故が多発したことでついに赤字の元凶にメスが入れられることになったようだ。遅すぎる、と言えばそれまでなのではあるが。減便の他にも一部の駅の廃止、無人化、廃線など、これからどんどん合理化は進んでいくだろう。私が以前住んでいた場所の近く(北海道基準)の駅も、無人駅になるんだとか。(元地元民から言うとあの駅、駅員いたんだ…というのが正直な感想ではある。)

「減便しまーす」、と言われるとその地域はだいたい反対する。それが自然だとも思うが、よく考えると反対の理由は一体何なのだろうか。新十津川町の町長は「地元の足」と言う。じゃあどれくらいの人が使ってるんだよ、と調べると学園都市線の北海道医療大学以北の輸送密度は2013年度で81人だという。いくら周辺自治体の人口が少ないからと言ってもこの値で「地元の足」というのは無理があるだろう。ついでに言わせてもらうと、学園都市線の末端部沿線は周辺住民が日常的に使うような施設もあまりない。せいぜい高校がいくつかあるくらいだったはずだ。高齢者が使う病院も学園都市線沿線にはなく、並行する函館本線沿線に多少ある程度だ。だいたい、地元の足として路線を守れ、と言う割に観光振興に活かしたいという時点で、地元の足それ単体として路線を成立させられないことを自ら白状しているようなものだろう。

学園都市線といえば、私が小学生の頃から「廃止されそう」と言われ続けてきた。それでも、711系がしぶとく近年まで現役だったように、どう考えても(文字通り小学生が見ても)儲かっていなさそうな路線は今日も運行を続けている。それもだいたい「地域の足」の名の下である。だがよく考えるとおかしい、JR北海道は最早国鉄ではなく、民間企業だからだ。こう言うと、だいたい「JRは民間企業とはいえども、鉄道という社会インフラを維持する責任が~」などという話になる。現実的にJR北の株主は独法だし、それも一理あるといえば一理ある。その「責任」のもとにあぐらをかきつづけ、赤字だけどまあなんとか路線は存続するんだろうと楽観していた周辺自治体の考えは甘かったと言わざるをえない。JR北海道自身がその責任を自負するのはいいが、それを赤字垂れ流し地域が主張するのは、ちとおこがましいと言わざるをえないだろう。

これまで見逃されていたのにここにきて廃止になるのは、一連の不祥事の余波というのもそうだが、車両の老朽化も関わっているようだ。鉄道車両は高い。既存の赤字路線の設備、車両を保守するだけならまだしも、新たな投資をして車両を投入するのは現実的ではない。JR東日本だったら儲かっている首都圏に新車を投入してその玉突きでボロを田舎に回しただろうが、残念ながらJR北海道が儲かっている路線で、地方でも使えるディーゼル車はほとんど走っていない。詰みである。

繰り返しになるが、自治体の読みが甘かった。車両はその辺に勝手に生えてくるようなものではない。そのことを考慮に入れず、今までなんとかなっていたからこれからもどうにかなるだろうと高をくくり、いざどうやら危うくなってきたぞと認識したときに(そもそもその時点では危うくなってきたどころか最早虫の息なのではあるが)慌てて「観光資源として活かそうと思っていたのに!」なんて言うのは、おもちゃを片付けるのを先延ばしにして母親に怒られるガキと大差ない。

観光といえば、廃止報道があって「秘境駅を観光資源にしようと思ってたのに!」と言っていた小幌駅だが、あちらは豊浦町がその維持費を負担することで存続できないか模索しているらしい。(「秘境駅」小幌駅 管理費10年で3千万円 豊浦町にJR見通し)10年間で3000万円。歳入の半分を地方交付税交付金で賄う地方の自治体が果たして払える額なのか。豊浦町は鉄道ファンの寄付やふるさと納税で賄えないか考えているようだ。確かに、この手のことに関して鉄道ファンは金払いが良い。廃車となった車両の保存に寄付を募ったら平気で数百万円集まったりする。

ただ、廃車の保存であれば最初にまとまったお金が必要になり、その後は保守管理に少々掛かる程度で済むが、小幌駅を存続させようとするなら、毎十年3000万円必要になる。最初はどうにかなっても、その後どうにかできる保証はない、というか無理そう。更に言うと、小幌駅を存続させたとして、鉄道ファンがその秘境っぷりを見に訪れたとして、十中八九豊浦町の経済には何の利益ももたらさない。彼らは鉄道で秘境駅を訪れ、そして鉄道で帰っていくだけだからだ。じゃあ駅でグッズ販売でもする?それ、「秘境駅」に対する冒涜じゃないですかね。

こうなってくるともう、何のために「観光資源」として駅を残そうとしているのか意味がわからない。寄付を募って足が出た部分は町民の税金でなんとかするんだろうか。でもそれは町の経済にメリットはほぼ無いし、秘境駅たる小幌駅は新十津川町のように「地元の足」ともならない。周りは樹海、家はないからだ。ちなみに道路もない。

「何のために駅を残したいのか」「何のために鉄道路線を残したいのか」、その問いに対する答えは何なのか。「地元の足」?利用者ほとんどいませんけど。「観光資源」?ほとんどメリットなさそうなんですが…

もう、ただの意地にしか見えない。「おらが村に鉄道を」の精神である。そのためにJR北海道に尻拭いさせ続けた結果が今の状況である。それでも数少ない利用者のために残すべき、という論理は国鉄ならどうにかなったかもしれないが、JRに対しては弱い。各所で言われるように、国鉄の分割民営化の時点で(そして北海道を単独で分割した時点で)この未来は確定していたとしか言いようが無い。

数少ない利用者の交通の便を確保しようとするなら、誰かしらがその尻拭いをしなければならない。ただそれをJRに押し付けることはもうできないし、間違っているだろう。ほんとうに必要なら自治体でコミュニティバスでも運行すればいい話なのだ。

そしてこれは笑い事ではない、明日は我が身だ。日本全体で人口は減り続け、首都圏でさえ未来の鉄道需要は減少しているはず。いざ廃止されそうになって大騒ぎするなんて愚かな真似をすることのないよう、やれることはさっさとやり始めたほうが良い。

2015/11/03

試される以前に広すぎた大地

北海道新幹線の時短効果は
函館市民が鉄道を利用して東京まで行く場合、現在は特急列車と東北新幹線を乗り継いで5時間半から6時間程度かかる。北海道新幹線新函館北斗~東京間は最速4時間程度となるが、函館~新函館北斗間はアクセス列車で約17分かかる見込みのため、これを合わせた函館駅から東京駅までの所要時間は4時間半程度と推測される。これにより、北海道新幹線開業による函館~東京間の時短効果は1時間から1時間半程度になるとみられる。
北海道新幹線利用で新函館北斗~東京間2万2,690円、函館市民の"生の声"は?

東京→新函館北斗、4時間!w

盛り上がってるところすまんのだが、普通に時間かかりすぎだろうと思うのは私だけだろうか。時短効果は一時間半くらいで、北陸新幹線(東京→金沢)と同じくらいだが、元が4時間近いところから1時間半減って2時間半になった北陸新幹線、元が5時間半だったのが4時間になる北海道新幹線、時短効果をパーセンテージで見ればその差が明らかになってしまう。

時短効果を考えるとき、その効用は単純な線形にはならないということにまず気づく。北陸新幹線だと、開業によって金沢日帰りが射程に入る時間になった。宿泊を余儀なくされていた状態が、日帰りを視野に入れられるようになる、この効果は大きい。一方東京函館4時間半、往復9時間では日帰りは厳しい。函館山にも登れないだろう(そもそも昼間登る人はそういなさそうではある)。結局日帰りできないなら、(東京の立場に立てば)1時間半程度の時短は焼け石に水である。

前ブログで、北海道の鉄道網は全て札幌に集結しているという記事を書いたことがあった。何が言いたいかというと(現実的に東京から釧路に行く時に札幌まで鉄道でやってきて、そこから更に鉄道で釧路を目指すなんてことはあり得ないだろうということはさておき)、結局函館延伸では何の意味もないということである。札幌まで伸ばさないと意味が無い、というか、札幌延伸も意味があるのか怪しいが、函館で止めるよりは遥かにマシと言いたい。現状、新函館北斗まで4時間で行けたとして、新函館北斗から札幌には既存の特急で3時間は掛かる。東北新幹線の始発を6時として、それが新函館北斗まで直通する最速タイプの列車だとしても、札幌に着くのは13時になる。札幌でラーメンを食おうと意気込んでいても途中で腹が減って駅弁でも食っているレベルである。

これが札幌まで延伸したとして、どれくらい時短効果があるのか。ちょっと検索したが「ガチれば札幌まで3時間台も余裕」みたいな噴飯物の夢物語を語っていた頃の記事ばかりヒットしてディスプレイが米粒だらけになってしまった。いろいろ計算するのも面倒なのでしないが、函館まで4時間かかる予測が出ている現状、札幌まで延びてもそう時短効果は生まれないのではなかろうか。上述の「ガチれば」も、青函トンネルというボトルネックを解消し、かつ函館以北を限りなく直線的にすればワンチャンあるかもしれないが、そう簡単にいかないだろう。そもそも青函トンネルをどうにかできてない結果が函館4時間なのである。

何が言いたいかというと、北海道は広い、ということだ。だからこそ新千歳羽田線はドル箱路線と言われ、そして道内都市間移動で普通に航空機を利用するビジネスマンが一定数いるという現状を生むのである。新幹線程度じゃどうにもできないくらい広いのである。新幹線開業直後はまあいいが、その後利用者数がどの程度になるのかが恐ろしい。鍵を握るのは函館日帰りが可能になる東北からの観光、あるいはその逆だろう。

(というか、「新函館」か「函館北斗」か「北斗函館」で揉めまくった挙句「新函館北斗」とかいうわけのわからない駅名にまとめ上げるレベルの北の大地に新幹線はまだ早いんじゃないでしょうか…)なお在来線は遅すぎた模様