2015/03/26

2015年春 青春18きっぷで飛騨高山へ行く(0日目・1日目前半)

※2記事に分かれた長めの文です。氷菓聖地の写真だけ見たい方はスライドショーにしてYoutubeにアップしてあるのでそちらをどうぞ。

「趣味は何ですか」という質問をされることがある。アニメ鑑賞?ビデオゲームプレイ?読書?色々ある。
趣味が合いそうな人にはアニメやゲームの話をし、適当にお茶を濁したいときは読書という。
しかしもうひとつ趣味があって、これは他人にはあまりしたことがない。それは「旅行の計画をたてること」だ。

趣味は旅行計画の作成です、なんて言っても怪訝な顔をされて終わりだろう。
旅行が趣味ならまだしも、旅行の計画を立てるのが趣味というのはあまり理解してもらえない。
時刻表を見るのが楽しい、なんて言った日には変態扱いは避けられないまである。
そもそも何故計画だけで実行に移さないのか、という疑問が出てくる。
それは結局先立つものがなかったり(或いはあっても使ってしまったり)、時間的制約があったりするからだ。
色々計画を立てて、実行したのは結局、中学2年とかそれくらいに米沢、湯沢に行ったくらいだろう。
あの旅行も土日きっぷという超お得なきっぷがあって(今はない)金銭的にどうにかなったから行けたのだ。

計画だけで満足していた私だが、とある場所に、珍しく実際に行ってみたいと思うようになった。それが飛騨高山だ。
きっかけはアニメ「氷菓」なのは間違いない。
原作が推理小説だけあって、ストーリーが面白い。京アニ作画のキャラも良い。つまり全く隙がない。
そんな「氷菓」にハマり、アニメは5周し原作まで買った。
その「氷菓」、というか「<古典部>シリーズ」の舞台が高山なのだ。

飛騨高山の人には申し訳ないが、「飛騨高山観光」という選択肢は間違いなく存在するが、(特に日本人にとって)地味なのは否めないように思う。
恥ずかしながら高山が観光地だということすら無知な私は知らなかった。
ただ「氷菓」を見て高山の存在を意識し、観光地であることを知り、色々調べるうちになんというかその…
気になりはじめた。気になり始めたところで色々好条件が重なったので、実際に行ってみようと決めた。

この記事のタイトルには「0日目」とある。これはここまでの私の隠れた趣味の話を指すのではない。
今回の旅行ではムーンライトながらという夜行快速を使う。夜に東京を出て、翌朝大垣に到着する快速列車だ。
夜移動できるので、翌日から目一杯現地で移動できるというわけだ。
この列車、かつては毎日に運行されていたが、今では繁忙期の臨時列車になってしまった。
そしてちょうどこの3月下旬に運行があった。これが上述の好条件1つ目。
更にこれが快速というのがポイントだ。快速、ということは青春18きっぷで乗車できるというわけだ。
Twitterでの反応を見ると青春18きっぷの認知度は意外と低いようだが、これは1セット5回分11,850円で販売され、1回分につき1人1日全国のJRの普通・快速が乗り放題という切符なのだ。
5回分を1人で5日にわけて使ってもいいし、5人グループで1日間で使ってもいい。
青春18、とは言っても年齢制限はない。もう少しするとあの世で青春していそうなお年寄りでも、私のように青春とはかけ離れた生活を送っている者でも、だれでも使うことができるのだ。
長距離移動する時には(普通・快速に限るが)かなりお得な切符なのだ。これも春・夏・冬の繁忙期のみ販売され、今回の旅行の期間にも利用できた。これが好条件2つ目。
話を戻すと、夜行快速ということは高山に到着する前日から乗車することになる。そういう意味での「0日目」なのだ。

目的地は飛騨高山、利用手段はムーンライトながら。これがまず確定。
加えて、折角飛騨高山までいくので温泉に入りたいと考えた。どうせなら奥飛騨温泉郷まで行きたい…
という条件で計画を立てた。
旅行の計画が好きと言ってもそれをそのまま実行することに拘りはなく、ましてや一人旅なので出たとこ勝負だと思っている。
あちこちに時間の余裕を持たせているので臨機応変にいくつもりだ。

長い長い前置きを経て、ようやく本編に入る。いよいよ旅行当日だ。

深夜の、というほど更けてはいないが夜の横浜駅にやってきた。
まずは小田原までの切符を購入。青春18きっぷを使うのに何故?と思うかもしれないが、青春18きっぷ1回分はその日のみ有効なのだ。
つまり、横浜から青春18きっぷを使ってしまうと、日付が変わる小田原までで一枚使ってしまうことになるのだ。
よって、小田原までは別に切符を買って、日付が変わる小田原から先の分から青春18きっぷを使うのである。
先日の東京上野ライン開通で電光掲示板の行き先の前に「東京上野ライン」と表示されるようになっていたが、この時間は東京以北にいく電車はないらしく、そのスペースは奇妙な空欄になっていた。

東海道線下りホームへ。案内表示には先発の平塚止まり、次発にはムーンライトながら大垣行きの表示がある。
ホームにはまだサラリーマンの姿もあったが、平塚行きが出発すると、キャリーケースを持つ旅行者の姿が多くなったように感じられた。

そして定刻通りムーンライトながらが横浜駅に入線。
車両は185系。「踊り子」に使われている車両だ。以前乗った北斗星のようにベッドがあるわけではない。
普通の昼間走っている特急と同様、座席があるのみである。
明日の朝は早い。そして旅行は明々後日まで続く。ここで疲れを溜めないように早く眠りにつきたいところだ。
 しかしそうは問屋が卸さない、近くの席のアベックがペチャクチャと騒がしい。
照明が消えないと聞いていたのでアイマスクは持ってきていたが、耳栓は忘れてしまった。
しかたがない、できるだけ意識をその会話に向けないようにして目を瞑る…

が、そう試みれば試みるほど意識は研ぎ澄まされ、耳はその会話を拾う。
小田原からまた乗ってくる人がいてそこでまた目が覚めてしまうだろうし、とりあえず小田原までは起きて我慢することにした。

小田原着。既に日付は変わり、この旅行記としては「1日目」に入っている。
この先名古屋までの間、沼津、静岡、浜松に停車するが、此処から先は深夜帯ということもあり車内放送はしないそうだ。
周りの客への配慮も呼びかけられた。これで例の2人も黙るだろう…

が、そうは問屋が卸さない。しゃべる、しゃべる、しゃべる。
しかしいい加減寝ないと明日大変なことになりそうだ。ここから岐阜到着直前までフルに寝ても5時間も寝られない。
そしてどうせフルには寝られない。途中で目が覚める。
故になんとしても眠りにつかねばならない。そこで必殺技、妄想の発動だ。
色々と妄想していると俗な外界からの感覚はシャットアウトされ、脳内世界に集中できる。そしてそのまま寝ることができる。
この特技はほんとうに有効だ。妄想の対象さえ2次元という時点で色々と極地に至ってる感はあるが…
2次元といえば、最近…
なんつってる間にスヤッスヤっすよ。脳内世界がtrue world.狂って云々、以下略。

目が覚めた。電車は止まっている。眼鏡を掛け目を凝らすと、停車中の駅は浜松。浜松ではなんと30分も停車する。
これにはおそらく2つの意味があって、まずひとつは貨物列車に追い抜かれるため。
昼間は旅客列車ばかり見るが、一方夜は貨物列車の世界だ。
その証拠に、幾度と無く貨物列車が通過していく。
そして2つ目の理由は、時間調整だろう。浜松のような時刻表に書かれている停車駅以外にもいくつかの駅で長時間停車する。
そうしないと、大垣に早く着きすぎてしまうのだろう。

浜松停車中、ということはまだ寝る時間はある。ということでもう少し寝ることにした。
例の騒がしい2人組もさすがに夢の世界のようだ。そのまま起きてこなければいいのに。

再び目が覚める。時刻は4時半。またもやどこかに停車中のようだ。
窓の外を見ても駅名標が見えない。スマホのGPS機能を使うと、そこは共和駅というところだった。
愛知県に入り、名古屋はすぐそこなのだが、名古屋駅に着くまでには1時間近くかかる。
共和駅だけでなく、熱田駅の近くでもだいぶ停車していた。これも上述の時間調整のためなのだろうか。

列車は時刻通り進み、名古屋駅を出発。20分もすれば岐阜駅に着く。
名古屋は愛知県の県庁所在地で、岐阜は岐阜の県庁所在地。
いくら快速(特急型車両を使ってかっ飛ばしているから実質特急みたいなものか)とはいえ20分で県庁所在地を結ぶとは、近すぎるのではないかとも思ったが、よく考えればさいたま・東京・横浜もすごく近かった。千葉?知らない子ですね…
関西の事情はよくわからないが、名古屋と岐阜の関係はさいたま東京横浜の関係と同じようなものだと勝手に思っておくことにした。

岐阜駅についた。乗り換える高山本線の列車まで時間があるので外に出てみることにした。
左奥に見えるのは織田信長の像。人はまばら。案内図を見ると近くには神社がたくさんあるようだ。
1時間位余裕があるので、一番近くの神社まで歩いてみることにした。

それがここ、金神社。どういう神様を祀っているのかもわからないが、巡り合わせということでお参りする。
周りにはビルもたくさんあるのだが、その中に平然と現れる神社がある光景は面白いと思った。
駅から一番近い神社とは言えど、慣れない土地だからか地味に時間がかかってしまった。
少し早足で岐阜駅に戻る。見るとサラリーマン風の人が結構いる。どうやらここ岐阜は地域の中心都市というよりは、名古屋やひょっとすると京阪神のベッドタウンのようだ。

岐阜駅からは高山本線の普通・飛騨古川行きに乗車する。高山まで3時間ほどかかる長距離列車だ。
しかし車両はロングシート、いささか拍子抜けする。しかしその理由はすぐわかった。
この列車は高山の先、飛騨古川まで長距離を走るが、もっと手前、美濃太田あたりまでは学生や通勤のサラリーマンで車両はいっぱいだった。
美濃太田から先は一気にローカル線の風情。沿線には瓦屋根の建物が多く見え、なんとなく昭和っぽい雰囲気を醸している。

列車は高山へ向けて飛騨川に沿って谷を進んでいく。飛騨川は緑色っぽく、とても綺麗だ。
途中にはいくつも水力発電所があった。

列車が高山駅の一駅手前、飛騨一ノ宮駅に近づくと、急に雪が強く降りだした。
予定を変更してここで下車することにした。というのも、飛騨一ノ宮駅の近くも「氷菓」の舞台となった、いわば聖地があるのだ。

ここがまず一箇所目。駅すぐ近くの臥龍桜だ。
最終話に出てくるのでとても印象に残っているが、残念ながらまだ桜の時期ではない。桜が咲くのは4月下旬からのようだ。

そして二箇所目。飛騨一宮水無神社だ。ここも最終話(遠まわりする雛)に出てくる。
実際に生き雛祭りは4月上旬に行われているらしいが、残念ながら4月に訪れることは叶わない。
いつか生き雛祭りを見ることができる日もくるのだろうか、などと思っていると雪が一段と強くなってきた。
予定通り高山駅に直行したほうがよかったのではないかという考えが頭をよぎるが、いまさら言ってもしかたがない。まずは水無神社にお参りすることにした。
そうだな、何を願おう…
じゃあちょっと俗だが、

雪、止めーーー!!!

止んだ。
これは可能性感じざるを得ない。
上の画像は作中の生き雛祭りで歩いた川沿いに近い雰囲気のところだ。作中に出てくる地図と実際の地形が結構違うので、実際のところはわからないが…

折角晴れたのでもう一度臥龍桜のところへ戻ってみる。今度は雪に遮られずよく見える。
なるほど、この桜が満開になったらさぞ綺麗だろう。生き雛祭りは4月上旬、桜の開花は4月下旬。
両方を見たいものだが、なかなか大変そうだ。

高山本線の普通は本数が少なく、しばらく(というか夕方まで)列車がないので、高山まではバスで移動することにした。
いよいよ高山市街地に到着、続きは「青春18きっぷで飛騨高山へ行く(1日目前半・2日目・3日目)」で!

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